各 位
公益社団法人 新化学技術推進協会
先端化学・材料技術部会
技術部会長 内田 博
高選択性反応分科会
主 査 梅野 道明
先端化学・材料技術部会 高選択性反応分科会 講演会のご案内
時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、下記の通り講演会を開催いたしますのでご関心のある方々の
多数のご参加をお待ちしております。また、講演会終了後、講師の先生を囲んでの
懇親会を開催致します(参加費は無料)のでお時間の許される方はご参加下さい。
関係部署にもご案内いただければ幸いです。
1.日時 2013年6月26日(水) 14:00〜18:00
*受付は13:30〜です。*
2.場所 当協会会議室
東京都千代田区三番町2番地 三番町KSビル2F
3.講演(1)14:00〜15:30
講師:北岡 卓也 氏
九州大学 大学院農学研究院 准教授
演題:「紙の構造体触媒」
要旨:紙は身近な生活素材であり、2000年以上も変わらない古典的製法で作られている。
しかし、紙の本質的な構造特性であるファイバーネットワーク積層構造は、触媒
反応工学分野で注目のマイクロ空間を提供する。また、意外なことに紙は無機物
との相性も良く、無機繊維や無機粉末であっても、容易に紙形状の複合材料に抄
ける。本講演では、紙(ペーパー)特有の内部空間を触媒反応場とする「ペーパー
構造体触媒」の開発と、エネルギー・環境・ものづくり分野への応用について
紹介する。
講演(2)15:30〜17:00
講師:磯貝 明 氏
東京大学 大学院農学生命科学研究科 生物材料科学専攻 教授
演題:「新規バイオ系ナノファイバーのナノ構造および集積構造制御」
要旨:バイオマスの質的、量的有効利用が求められているなかで、我々は、水系常温
常圧の触媒酸化反応を用いることで、植物の高結晶性セルロースミクロフィブ
リル表面を効率的に、位置選択的に酸化し、高密度でマイナス荷電を導入する
方法を見出した。本法を安価な製紙用木材セルロース繊維(パルプ)に適用する
ことで、全てが約3nmと超極細幅、高アスペクト比で、凝集の無い完全にナノ
分散した新規セルロースナノファイバーが得られる。このナノファイバー1本
1本の強度は弾性率が平均で約140GPa、引張破断強度が平均で2-3GPaと高強度
高弾性率で、新たなバイオ系ナノ素材として、軽量高強度ナノコンポジット材料、
ガスバリア透明フィルム、機能性無機有機複合材料等の先端部材への応用展開が
期待される。本講演では、この新規バイオ系ナノ材料の製造方法、ナノ構造、
効率的表面改質の多様性、集積構造制御等によるナノ構造体の多様性を示し、
現状での開発例等について紹介する。
懇親会 17:00〜18:00