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一つの金属イオンと配位子からなる単核金属錯体、複数個の金属イオンと配位子からなる多核金属錯体、さらに金属錯体が高分子化した無機固体物質をも金属錯体として含めると,錯体化学・有機金属化学ディビジョンは非常に幅広い研究対象を含んでおります。配位子となり得るものは,無機イオンから高次の有機化合物,さらに生体高分子まできわめて幅広い化合物群にわたり、金属と配位子の結合を制御することで新しい機能を付与することを目指した物質科学です。たとえば、金属原子と炭素との結合をもつ有機金属錯体は選択性の極めて高い有機合成、高分子合成を可能にしており、有機金属錯体の関与なしには新規有機物質合成がほとんど不可能な段階に至っております。また、金属酵素の活性中心の分子構造と機能解明により、化学的に不活性な分子状窒素、酸素、炭酸ガス、低級炭化水素等の小分子も生体系同様に資源化を可能にする錯体触媒の開発が競われています。一方、金属錯体の合目的な集積化により多彩な機能を有する一次元、二次元、および三次元構造の物質群が合成されており、それらの電子状態ならびに酸化状態を調整することで新しい型の光、電子、磁気材料も次々と創出されだしている。
このように錯体化学・有機金属化学ディビジョンは周期表に含まれる全ての元素を研究対象とし、有用でかつ環境にやさしい新規物質の合成、物性、反応等の研究を行うことで、数多くの産業への貢献,さらには環境問題の軽減に貢献することを目的としています。
役職 | 写真 | 氏名/所属 |
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主査 | 西林 仁昭(東京大学) | |
副主査 | 橋本 久子(東北大学) | |
副主査 | 正岡 重行(大阪大学) | |
幹事 | 大木 靖弘(京都大学) | |
幹事 | 嶌越 恒(九州大学) | |
幹事 | 荘司 長三(名古屋大学) | |
幹事 | 中島 裕美子(東京工業大学) | |
幹事 | 二瓶 雅之(筑波大学) |